「淡路島なるとオレンジ」の魅力を発信!農大マルシェで需要喚起へ

淡路島だけで育つ“幻の柑橘”――その名も「淡路島なるとオレンジ」
淡路島では、江戸時代から柑橘の栽培が盛んに行われてきました。かつてこの島は「花とミルクとオレンジの島」とまで称されたほど。そんな淡路島にしか存在しない希少な柑橘が「淡路島なるとオレンジ」です。
恥ずかしながら、確かな味と魅力を持ちながら、長らく埋もれてきた幻のみかんの存在を私は知りませんでした。知ったきっかけは、奈良産直センターの職員が兵庫県農民連をご紹介いただいたご縁で。
この品種は、約300年前に発見され、以来ずっと淡路島の地で栽培されてきたそうです。
阿波の領土だった時代、外部から持ち込まれたみかんの種が自然交雑し、淡路島に根づいたとされています。明治以降は島全体に広がり、かつては50〜60ヘクタールにわたって栽培されたという情報があります。月日が流れ、幻のみかんは「鳴門オレンジ」と呼ばれ、島の土産物といえばこれ!というほど親しまれていたといいます。昭和の初め頃までは、その風味の良さが高く評価され、高値で取引されることもあったそうです。
危機を乗り越え、ブランドとして再出発
しかし、輸入オレンジの自由化や甘夏、八朔、伊予柑などの台頭によって次第に生産は減少。「鳴門オレンジ」は一時、絶滅の危機にさらされることに。それでも地元の人々はこの柑橘を守り抜こうと立ち上がりました。
そして2018年、「淡路島なるとオレンジ」として名称を一新。島のブランド柑橘として、新たなスタートを切りました。
地元の力で盛り上げる、新たな食の楽しみ方
また、地元の料理人や菓子職人たちも「淡路島なるとオレンジ」を使った新たな料理やスイーツ、加工品の開発に積極的に取り組んでいます。2020年以降もその動きは加速しており、この希少な柑橘が再び島の誇りとして注目を集めています。
幻のみかんと称される「淡路オレンジ」は「果汁が豊富で、皮の香りも強い。皮ごと搾ると本当に美味しい。昔懐かしい味がします」。このように確かな味と魅力を持ちながら、長らく埋もれてきた存在です。
今こそその魅力を全国へ——農民連の挑戦!?——夏に楽しめる新たな柑橘としての流通と認知拡大に向けて、確かな一歩を踏み出したと聞きます。今後の展開に、どうぞご期待ください。
この記事へのコメントはありません。