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2015年高雄國際食品展示会に出展-TOPEX&みんなの農業-

高雄國際食品展示会の報告書

Exhibition Title:2015 KAOHSIUNG FOOD SHOWShow Date:November 5-8, 2015

Implementers:Taiwan External Trade Development Council (TAITRA)

Coordinator:委員 秋丸剛志、台湾高雄出身 佐藤素恵

【2015 Kaohsiung Int’l Food Show General Information

現地食材から国際ビジネスチャンスまで、高雄(*)展示ホールにて業界をリードするフードショー。昨年は、国内外の来場者総数12,000人以上、台湾バイヤーも3,000人近く参加。

(*)高雄市は、台湾南部に位置する台湾第二の都市。年間の平均気温29℃ゆえにマンゴー、パイナップル、バナナ、パパイヤが豊富。他にも、高雄港はマグロをはじめとする豊富な水産物を有するなど台湾最大、アジアでも香港港・シンガポール港・上海港に次ぐ規模のコンテナ港もある。

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高雄市場と日本農産物の可能性

台湾は日本産果物の最大輸出先だが、台北市はすでに日本産農産物が行き渡っており、今後は低価格の農産物を高級店以外の小売店にアプローチするか、台北以外の普及可能性を探る必要がある。独自で調査した結果、台湾第二の都市である高雄を中心とする南部は富裕層や日本人が多いのにもかかわらず、推進対象とみなされてなかった。

しかし、近年、高雄は日系の大型百貨店が進出しており、高級イメージを大切にしたい日本産農産物を販売する場所として確立しつつあるとわかる。よって、こういった大型百貨店にて販売PRを兼ねた日本フェアを開催するのがベストだが、新参者の私共が始めから大型百貨店でフェアを開催することは難しい。そこで、高雄地域における日本産農産物の普及可能性を探るための調査を行なうと共に、日本産農産物の重要な輸出先国として確保するため、今回の高雄國際食品展示会に参加したことは東京都生鮮物輸出協議会にとって意義があったのではないだろうか。

 

【地元バイヤーを呼ぶ施策】

高級百貨店にて、青森産のりんごや山形産のシャインマスカットが高値で販売されている状況で、当協議会のブースではそれらを無料試食させていたので、他のブースに比べて、集客力や賑わいが明らかに違った。その様子を見、地元テレビ局や新聞社が取材に来たのだが、これはメディアやSNSといったコミュニケーションツールの利用者が多い台湾では広告以上の拡散が期待できると言える。コーディネーターの佐藤氏とは、バイヤーを呼ぶツールとして当社から考えていたので、第一目標はクリアしたと言える。

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なぜ、テレビ局が当協議会のブースを選定したかというと、コーディネーターの佐藤氏曰く、職人が法被を着て魚を捌いたり、高級果物を配っている様子が目に留まったようだ。外国で法被が人気と聞くが、法被を着たことが功を奏した。このことから富士山や鶴だけでなく、クールな法被や見返り美人のラベルなどを販促ツールとして使うのはどうだろうか。また意外にも、刺身と日本酒のセットは人気があった。果たして、違った食文化が受け入られるものなのか不安な気持ちがあったが、結果的には大反響となり、試食材料が足りない事から列を並ぶのをお断りする状況となった。因みに、日本酒単体では反響が薄かったので、やはり日本食とセットで適切なルートを選択し、そういった販売体制を構築する必要がある。

さて、7,8日は、実際に「テレビを見てきた」バイヤーが多かった。「〇〇を扱いたい」「去年、〇〇産の△△を扱ったが正直品質が悪かった」など、よく日本の農畜産物は海外輸出されており、もう飽和状態だと関係者が云うが、私は地元バイヤーの生の声を聴く限り、決してそう断言できるものではないと感じる。

 

【今回フェアの反省点と今後の課題】

  • 地元バイヤーへの告知 (フェア開催前の対策)
  • 当局運営サイトの活用不足
  • 取引先、バイヤーへの招待状などお声掛け不足

今回はフェア参加者から、一般客では無くバイヤーを絞り、そこから交渉するという形式を取った。フェア開催まで特に周知活動を行っていないため、当然だが「〇〇を見て、来ました」「△△会社から紹介があり、来ました」というお客様は少なかった。マスやSNSなどコミュニケーション対策も講じる必要があるが、やはり当局のウェブサイトの有効活用、人的ネットワークを活用し、事前にバイヤーに認知集客する対策は必要ではないだろうか。

 

  • 地元バイヤーとの交渉及びアンケート調査(フェア開催中の対策)
  • 卸価格やロットなど商談準備不足
  • アンケート回答までの導線設計不足

今回フェア目的が「バイヤー・市場関係者へのアンケート調査等」「鮮度変化の調査等物流実証」ゆえ、卸価格やロットなど商品詳細が必要なかったとはいえ、現地バイヤーが一番興味を持っている項目なので、それを改善する為に仲卸業者から事前に調査または同行してもらうなり、今後何かしらの対策を講じるべきだと感じる。

また今回が初めてという事もあって、なかなか思うようにアンケート調査が行えなかった。例えば、りんごジュースを一杯サービスするのでご協力ください、ご要望の商品を探しますのでご用命くださいと席に座らせる、などスタッフが少人数でも創意工夫すれば実施することも可能だと感じる。意外にも、単なるアンケートにとどまらず、もっと踏み入ったヒアリング調査をすればバイヤーも気持ちよく話してくれ、そのことからメール等のやりとりへと発展するケースもある。ただフェア会場で、試食もさせながら、様々なトラブルがある中、余裕を持ってアンケート調査を取り組むのは困難だ。そこで、企画レベルだが、仲卸と現地バイヤー限定で非公開式のポータルサイトを開設するのはどうだろうか。専門のSNSサイトというイメージだが、その場で登録させれば囲い込み出来ると感じる。

[民視新聞に取材された内容] 山形南陽のんのん倶楽部のシャインマスカット

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